「物撮影で失敗しない!ストロボとLEDライトの活用術」

 物撮りで写真のクオリティを上げるには、照明の選択が鍵となります。

ストロボとLEDライトはそれぞれ異なる特性を持ち、シーンや目的に応じて使い分けることでプロのような仕上がりが実現できます。今回は両者のメリット・デメリットと、厳選したおすすめ機材を紹介します。

ストロボとLEDライトの比較表

項目 ストロボ LEDライト
光の特性 瞬間的な強力な光(1/1000秒程度) 持続的な柔らかい光
主な用途 動きの速い被写体
ハイスピード撮影
動画撮影
リアルタイム確認が必要な撮影
メリット
  • 太陽光に匹敵する光量
  • 被写体ブレを抑制
  • 演色性が高い(CRI95+)
  • 光の当たり方を即座に確認可能
  • 色温度調節(2500K-9000K)
  • コンパクトで持ち運び容易
デメリット
  • 重くてかさばる
  • 動画撮影に不向き
  • 調整に経験が必要
  • 光量が限られる
  • 長時間使用で発熱
  • 影が平坦になりやすい
適正価格帯 ¥20,000~¥100,000 ¥5,000~¥50,000

👀撮影に必要な基本のポイント

1. 光の方向を意識する:主光源の位置によって、商品の質感や立体感が大きく変わります。正面からの照明だけでなく、サイドや後ろからの光も効果的に使いましょう。

2. 影をコントロールする:影は商品に立体感を与える重要な要素です。ソフトボックスや反射板を使って、影の濃さや方向をコントロールしましょう。

3. 色温度を調整する:LED照明の色温度を調整することで、商品の色味を正確に再現したり、意図的に暖かみや冷たさを演出したりすることができます。

4. 複数の光源を使う:メイン光源に加えて、フィルライトや背景用のライトを使用することで、より立体的で魅力的な写真を撮影できます。

5. カラーフィルターを活用する:カラーフィルターを使って光の色を変えることで、商品の雰囲気や質感を大きく変えることができます。

6. 露出を適切に設定する:ライトの明るさとカメラの露出設定のバランスを取ることが、良質な写真を撮影する鍵となります。

7. 反射を意識する:光沢のある商品を撮影する際は、不要な反射が入らないよう、ライトの位置や角度を慎重に調整しましょう。

📸プロ直伝の活用テクニック

ストロボ活用のコツ:「被写体から2m離れた位置に45度角度で配置し、ソフトボックスで拡散させると立体感が出ます。ISO400・絞りF8を基準値に調整しましょう」

LEDライト活用のコツ:「3灯体制が基本です。メインライトを被写体の斜め上、補助光を正面、バックライトを後方に配置するとプロのような立体表現が可能に」

💡 初心者向けヒント:LEDライトに白色のトレーシングペーパーを被せると、手軽に柔らかい光が作れます。100均の素材でもプロのような効果が得られます!

失敗しない選び方のポイント

  • 動画メインならLED:常時光で自然な質感を表現
  • 高速シャッターならストロボ:1/2000秒以上でもブレない描写
  • 予算5万円以下ならコンパクトLED:Aputure AL-MCシリーズがお得
  • 多人数撮影ならストロボ:広範囲を均一に照らせる

最終的に重要なのは「撮影目的と被写体の特性に合わせて最適な機材を選ぶ」ことです。例えばジュエリー撮影ならLEDで繊細な質感を、食品撮影ならストロボでみずみずしさを強調するのが効果的。まずはレンタル機材で実際に試してみるのが上達の近道です。

おすすめストロボ機材

GODOX SK400Ⅱ モノブロックストロボ

SK400Ⅱは、スタジオストロボ入門機として人気が高く、コストパフォーマンスに優れています。チャージ速度が速く、無線システムも内蔵されているため、使いやすさも特徴です。ただし、より繊細な光量調整が必要な場合や、屋外での使用を主に考えている場合は、他のモデルも検討する必要があるでしょう。

主な特徴

  • 比較的安価で導入しやすい
  • チャージ時間が短く、テンポの良い撮影が可能
  • 無線システム内蔵で操作が簡単

Godox AD200 Pro

Godox AD200 Proは、コンパクトながら200Wsの大光量を誇るポータブルストロボです。TTLやHSSに対応し、バッテリー駆動で使用できるため、
屋外撮影やポートレート撮影において、その機動性と高い性能を発揮します。

主な特徴

  • 交換可能なフラッシュヘッド(スピードライト型/ベアバルブ型)
  • 内蔵の2.4GHz無線システムで遠隔操作可能
  • 最大1/8000秒のハイスピードシンクロ
  • 0.01〜1.8秒の高速リサイクルタイム
  • 500回のフル発光が可能な大容量バッテリー

おすすめLEDライト機材

Aputure Amaran 200x S 200W LEDビデオライト

業界最高水準のSSI90+を誇る次世代モデル。2700K~6500Kの広域色温度調節が可能で、ハイパーリフレクター使用時1m先で45,400luxの強力な光量を発揮します。

主な仕様:

  • 消費電力:229W(最大)
  • 演色性:CRI95+/TLCI98+
  • 特殊効果:9種類の照明エフェクト
  • 制御方法:Sidus Linkアプリ対応

NEEWER CB200B 210W LEDビデオライト

2700K~6500Kの広色域と12種類のシーンエフェクトを備えた多機能モデル。APP制御で最大20m先から複数台の一括操作が可能。ブースターモード時90,000lux/1mの高出力を発揮[6][9]。

主な仕様:

  • 消費電力:210W(ブースト時)
  • 演色性:CRI/TLCI97+
  • 特殊機能:雷雨/パーティーエフェクト
  • 付属品:標準リフレクター

これらのポイントを押さえつつ、今回ご紹介した照明機材を活用することで、あなたの物撮影スキルは確実に向上するはずです。最初は難しく感じるかもしれませんが、実践を重ねることで徐々にコツをつかんでいけるでしょう。

物撮影は、商品の魅力を最大限に引き出す重要な技術です。適切な照明を使いこなすことで、あなたの写真は一段と魅力的になり、見る人の心を掴むことができるでしょう。ぜひ、これらの機材とテクニックを活用して、素晴らしい物撮影の世界を探求してみてください。失敗を恐れず、様々な光の使い方を試してみることが、上達への近道です。楽しみながら、あなただけの物撮影スタイルを見つけていってください。